このブログは、1965年生まれの著者が日々の出来事や読書の記録を綴る個人日記である。トップ記事では村上龍の死去を受けて、自身が中学生の頃に『限りなく透明に近いブルー』が話題になった1976年から振り返り、作家との距離を丁寧に描いている。
記事の中心は、村上龍の主要作品をいつ、どのように読んだかという具体的な読書体験だ。『コインロッカー・ベイビーズ』『愛と幻想のファシズム』『すべての男は消耗品である。』などを挙げ、当時の印象と現在の再評価を対比させながら、作品ごとの感想を率直に語る。
文学賞や批評の動向にも触れ、谷崎賞や野間文芸賞の受賞作に対する驚き、福田和也や渡部直己の解説への違和感など、同時代の言説を踏まえた記述が随所に見られる。ニューアカブームや「カンブリア宮殿」など社会現象としての作家像も織り込まれている。
昭和から平成の文芸シーンに関心のある読者や、村上龍作品の受容史を個人的な視点から知りたい人に向く。日記形式のため体系的ではないが、著者の実感がこもった文章を気軽に読める点が魅力だ。
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